相続「生きる糧ができました」相続対策で喜びの声

宜野湾市在住のＳさんは、８０代半ばでいつも上品なシャツスタイルで、どこか上品さが漂う素敵な男性です。Ｓさんは財産が多く、このままでは息子たちに莫大な相続税がかかると、とても熱心に相続税対策の勉強をされていました。

当社にお越しの際にも、既に当社の代表税理士が書いた相続税の本をすべて読破されていました。それでも自分自身に合う方法と対策がしっくりこなかったけれども、当社の「信託」のＤＭを見て、「これならいけるのでは？」とひらめき、思い切ってお越しになったということでした。　Ｓさんの財産のほとんどは不動産です。立地も申し分ない土地を安価で貸してしまっていたり、広大な土地を有効活用しようとして、色々な業者に翻弄されたり、挙句の果てにはそのままの状態で放置し、固定資産税が多額にかかるなど、どれも対策としてうまくいったと思えるものでなかったと嘆いています。Ｓさんは３人の息子たちに降りかかる相続税対策をしながらも、何とか財産を有効活用して負担に備えたいと思っています。まずは現状分析をし、そのうえでＳさんと相談し、どの順序でどの方法で、また将来的に相続をどのような分割にしたいと考えているかなど、じっくりお聞きすることから始めました。

Ｓさん自身だけでなく、息子さん達にも把握していただくことが大事なので、お会いする 際には出来る限り、息子さん達に同席をお願いしました。親子中がとても良かったので、 むしろＳさんも喜んで賛成してくれました。

Ｓさんの人生の大事な局面をお手伝いできる喜びと、相続対策の新しい手法「家族信託」が適しているとの期待で、税理士も改めて気が引き締まる思いでした。

解決策家族信託（複層化信託）と財産組替えで長生きして安心

大都市圏と言われる地価の高い地域では、貸している土地に建物が存在する場合に、地代の割には土地の相続税評価額が高くて相続の際に困ることが多くあります。沖縄県内においても同様の事例があります。それは軍用地の存在です。一定の収益が半永久的に見込まれますが、逆に永遠に返還されない土地であるため、所有者に相続が発生した場合には、相続税評価額が高く、相続税の対策を生前に行わなくてはなりません。　今回は収益性のある土地の受益権が元本受益権と収益受益権に複層化できる点に着目して、複層化信託を行うことにしました。 信託設定時に契約期間に相当する収益受益権を計算し、次に元本受益権を算出します。信託受益権は設定時から信託期間までの間に、時の経過と共にこれまで同様に地代を受け取りながらも、減少していきます。信託は一度設定すると、途中期間は税務署に信託計算書を提出するだけで、他に複雑なことはありません。 信託をしたお陰で軍用地の相続税評価額は毎年対策されていくことになります。そして次にＳさんの財産の中で、面積が大きくかなりの相続税評価額になっているものの、収益性が悪い土地の活用・処分を検討しました。これまで幾度もアパート建設をしようかと検討しましたが、多額の債務まで負って建築するのはどうしたものかと、躊躇してきたそうです。

将来のアパート経営のリスクよりも、もっと安全手軽な収益性の高い土地を求めたほうが良いのではないか？との判断の元、土地を売却し、買換えすることにしました。
弊社で提携先や取引先に交渉し、適当な公用地を購入することができました。管理の手間が無いだけでなく、収益力も格段にアップしましたので、万一の時には売却して納税資金に充てることもできます。Ｓさんは法人も所有していましたので、自社株式の評価がかなり高くなっていました。このままでは所有する自社株式にも相続税対象財産ですので、様々な施策を取り入れ自社株式対策も完了しました。

Ｓさんの相続対策に数名税理士とスタッフ達が関わりました。Ｓさんは弊社がテキパキと進める様子に目を丸くしながらも、終始笑顔でご機嫌です。招いていただいた食事会では、「先生方、私の長年の悩みの相続税の心配がなくなり、生きる糧が出来ました！」と最大級の褒め言葉をもらい、美味しい紹興酒に酔いしれました。